
このたび、第3回日本不整脈心電学会九州・沖縄支部地方会の会長を務めさせていただくこととなり、大変光栄に存じます。
第1回は髙橋尚彦会長のもと、2021年4月に新型コロナウィルス感染症拡大防止のためWeb方式で開催されましたが、参加者が非常に多く、Web開催のメリットが明らかにされました。
第2回は安部治彦会長のもと、2022年4月に久しぶりにon siteで開催されました。対面で質疑応答ができ、学会のあるべき姿を再認識しました。厳しい状況下にもかかわらず、素晴らしい地方会を成功させた両会長には心から敬意を表します。
本学会総会では複数症例を対象とした研究報告が行われるのに対し、症例報告発表の場として地方会が設立されました。地方会は若手医師の登竜門的な意味合いもあります。私も医師になって初めて主治医として受け持った症例を、内科学会九州地方会で発表させていただきました。これが私にとって初の学会発表であり、今でもその症例のことを覚えています。
1症例から大発見につながることがあります。例えば、WPW症候群やBrugada症候群は、ひとりの患者さんの心電図から発見されたものであり、肺静脈から発生する心房細動の一例から肺静脈隔離術へと発展しました。いつもと異なる所見や現象を認めた時、それを偶々と見過ごしてしまうか、見逃さないかが大きな違いとなります。そのため、症例報告に重点を置き、活発な討論ができるよう、若手医師やメディカルプロフェッショナルの方々に座長やディスカッサーとして参加していただき、出席者全員でディスカッションができればと期待しております。
第3回は2023年4月8日、博多国際展示場・カンファレンスセンターで開催させていただく予定ですが、その頃には新型コロナウィルス感染症が落ち着き、一人でも多くの皆様に博多の地に足を運んでいただき、不整脈診療を学び、人的交流が盛んになることを祈念しております。
第3回日本不整脈心電学会 九州・沖縄支部地方会
会長 熊谷 浩一郎
(福岡山王病院ハートリズムセンター)